教員・研究室 LABORATORIES
研究室紹介
今井 一博准教授
9号館212
Tel. 03-5454-6861
FAX. 03-5454-4317
E-mail: imai@idaten.c.u-tokyo.ac.jp
研究内容
スポーツ医学には、競技スポーツ医学と健康スポーツ医学があります。競技スポーツ医学では、競技スポーツ選手の身体能力の強化・競技力向上およびケガ予防に向けた身体の使い方・スポーツ関連の病気やケガに対する治療などを取り扱います。健康スポーツ医学では、子供から高齢者まで一般の人々の体力向上・健康増進・生活習慣病や運動器障害の予防および治療などを取り扱います。競技スポーツ医学と健康スポーツ医学の対象者は異なりますが、多くの共通点があります。当研究室では、骨・関節・筋肉などの運動器を中心にスポーツ・運動がヒトにおよぼす影響をテーマとしています。対象は競技スポーツ選手・一般の人の両者ですが、小児期・成長期・青年期・中壮年期・高年期における問題、女性の問題についても合わせて対象としています。研究内容としては以下のものが進行中あるいは計画中です。
1 スポーツ・運動が骨におよぼす影響
わが国では超高齢社会となり、骨粗鬆症を基盤とした骨強度低下が原因の骨折が急増しております。骨強度評価法を用いて身体運動における骨折リスク・骨力学特性の評価、骨強度低下に対する薬剤・運動・力学的環境などの介入効果の評価を行っています。
成長期や競技スポーツにおける使い過ぎ(オーバーユース)症候群である疲労骨折につき、リスク評価・予防・治療などを研究する予定です。
2 ロコモティブシンドロームに対する運動療法
変形性関節症や脊椎変性疾患などを基盤とするロコモティブシンドロームに対する運動療法の効果と限界を研究しています。重症度や各人の状態に応じた最適な運動・強度・頻度についても検討する予定です。
3 不良姿勢(マルアライメント)とスポーツ障害
下肢マルアライメント(Knee in Toe out)および脊椎マルアライメント(側弯・後弯・前弯)とスポーツ障害の関連を調査し、さらにマルアライメントを改善する介入プログラムによりスポーツ障害が予防できるかを検討する予定です。
野球肘などの使い方(マルユース)症候群に対しても、介入プログラムにより予防できるかを検討する予定です。
4 運動による健康増進
小児から高齢者まで年代を通じて運動習慣を持つことの意義について研究する予定です。
女性における運動習慣と健康の問題に対しても、各年代を通じて研究する予定です。
具体的な研究内容
・閉経後女性の骨粗鬆症に対して、骨粗鬆症治療薬が骨強度、骨力学特性、骨折リスクにどのような影響をおよぼすかを研究しています。
・変形性膝関節症に対して運動療法を行うことで、歩行能力改善にどの程度効果があるのかを研究しています。
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